スターティング・オーヴァーを読んで。
後悔が1つもない順風満帆な人生を歩んできた男が、知識や記憶を持った状態で10年前に戻り2周目の人生を送るというファンタジー小説。
誰もがこんな妄想した事があるのではないか。
96%の人がこの妄想と、学校にテロリストが来て好きな子を守る妄想をします。(おいも調べ)
まず読み始めて気になったのが、すべて話し言葉で書かれている事。珍しい。
僕もそうしよう。
その方がいいだろう?
主人公は1周目の人生にやり直したいことなんて1つもなくて、2周目も全く同じ人生を繰り返そうとするんだ。
でも、そんな上手くは行かなくて1つ間違えたらそこからどんどん歯車が合わなくなって結果的に、1周目とは正反対になってしまうんだよね。
大勢の人が見てるこのブログでネタバレはしたくないからストーリーはこの辺にしよう。
2周目の主人公はとにかく捻くれていて、とても人間らしさがでていた。
特に共感できたのが
・自分と関係ある人間がいいやつに見えて、関係のない人間が嫌なやつに見える
・自分がうまくいっていないときって、物事の悪い面ばっかりみえるから、彼らの悪いところばかりに目がいってしまう
・人ってのは、極端に優れた人物をまえにすると、無意識にそいつの影響を受けてしまって、一時的にいい人物になれる
つまり、相手が嫌な人間と感じたら、その時点で少なからずこちらにも責任がある
・1人でいることに慣れている人間は誰かに合わせて歩くことを忘れる上、いつでも 今ここ に不満を持っていて、ここにいたくないと思っているもんだから、歩くのがとても速い
・あの時の僕の行動、言動は周りにどんな印象を与えただろうか、あの時僕に向けて発せられたあの言葉にはどんな意味があったんだろうか、そういうのを一晩中考える人間もいる
共感できすぎて、この物語は自分が書いたんじゃないかって錯覚したよ。
歩くのが速い〜ってやつなんて、常日頃から思ってるし、遅い人が前歩いてると蹴り飛ばしたくなるよね。
ね?
感心したのは、こちらにも責任がある のところ。
今まで他人のせいにばっかりしてたから、いつまで経っても陰キャなんだなあって痛感。
人間の愚かで醜くい部分と素晴らしい部分、両方が詰まった1冊。
自分を見つめ直す良いきっかけになったよ。
直すところは何もないけどね。
あーーー、朝目が覚めたら10年前に戻ってないかなあ。。。
戻りたい!戻りたい!戻りたーーーいーーー!
※24歳男性の文章です。