おいもの日記

目に止まったなら見ろや!!!(どうか見て下さい)

ぼくのなつやすみ 25日目

土曜日の朝。

 

窓から差し込む暖かな陽気は私を優しく包み込む。

 

眠い目を擦り、いつもより遅く起きた私は幸福感と少しの違和感を感じた。

 

まあいいか。

 

そして、もうひと眠りつく。

 

いや、

 

待てよ、

 

蝉の鳴き声が聞こえないな。

 

なんだか春の匂いがしないか?

 

蒸し蒸しとした暑さを超え、芯から冷えるような寒さも超えた。

 

生い茂る木々は落ち、また新たな実をつけ芽吹き始めた。

 

新しい季節がやってきた。

 

 

 

やってきた!?

 

そろそろ続きやらないと!

 

ニワトリさん、私を起こして!

 

ほな、やりますか。

残り1週間。

 

 

 

それはそうとて25日目。

 

もう夏が終わりだねという話題からスタートした。

 

今年の夏は雨が1回も降らなかったなあ。

入道雲が目に焼きついちゃうような晴天が続いたよなあ。

なんとも言えない印象的な夏だったなあ。

 

と、みんな夏が終わったという話ばかりしていた。

なになになになに、まだ1週間あるじゃん。

 

寂しいこと言わないでよ。

 

とはいえ外はトンボが飛び回り、ツクツクボウシの鳴き声が響き渡り秋の知らせを告げている。

 

 

今日は何をしようか。

前回から日が空いたせいもあるが何をしたらいいかわからなくなった。

 

とりあえずオオカミ娘に会いに行って、道中で新しい虫を捕まえて、、、

 

夕方になったらおじさんが登り窯に火をつけるみたいだから、それまで適当に時間を潰そう。

 

リアルの夏休みも最後の1週間って予定とかイベントがなくなって、だらだらと過ごしちゃうよね。そして宿題から目を背け続けて最終日にまとめてやるんだ。

 

ゲームなのにこういうリアルな夏を思い出させてくれるのがぼくなつなんだよな。

 

 

さて、夕方まで暇を潰したボクはおじさんの元へ向かった。

登り窯に火をつけて放置するだけかと思いきや、火加減見たり、薪を割ったり、ほぼ24時間働き続けないといけないみたい。

 

まあ、いつも働いてるフリしてるからたまには働いてもらわないとね。

 

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そして夜。

萌姉ちゃんがクラリネットを吹いていた。

 

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ただいつもと違う。

毎日練習していたおかげでバケモンみたいに上手くなっていた。

バイオリンの音や木琴の音など、クラリネットから出せるはずのない音が聞こえた。

 

1人オーケストラだ。

さながら1人女子十二楽坊

 

クラリネットの音色は闇夜に響き渡り、星々がそれに呼応するように煌めいていた。

 

今夜はぐっすり寝れそうだ。

 

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なんにもない1日があったっていいじゃない

夏休みだもの

               をいも