不定期連載 「傀儡」③
本当にこれは自分がしたいことなのか....?
よく考えてみれば桐谷は勉強が好きだと思ったことはない。
むしろ、嫌いな方だった。
習い事もやりたいと思ったことはなく、言われるがまま続けていた。
父が厳格な性分というのと、" やるべき "という世の中であるから仕方なくやっていた。
自分で自分のことを決めたことがなかった。
その瞬間、すべてが馬鹿馬鹿しく思えた。
つづく。。。
不定期連載 「傀儡」②
桐谷は毎日10時間、欠かさず勉強をしていた。
他に、書道、水泳、ピアノ、英会話の習い事もしていた。
立派な大学に入り、立派な社会人になるためだ。
それがこの世で1番の親孝行である。と両親に言われてきたからだ。
つづく。。
不定期連載 「傀儡」①
外は凍てつくような寒さ。
12月下旬の寒風が肌を刺す。
大学受験の勉強に拍車をかけていた桐谷悠太は休憩がてら、外の空気を吸いに行った。
そして、ふと疑問に思う。
なぜ、勉強なんてしないといけないのだろう。
つづく。。