短編 exorcism ①
ごく普通の家庭に生まれ、ごく普通に進学、就
職、結婚をした前園貴子だが、普通とは違った
事があった。
高校2年の時、祖父が他界した。
それから、よく周りの人間が死んでいくのだ。
高校の3年の時には祖母と父。
大学の4年間では友人が6人。
就職してからは毎年3人の同僚。
そして、結婚してからは母が亡くなった。
不自然なほど周りの人間が死ぬため、貴子は友
人を作るのをやめ、人と話すことをやめた。
彼女にはこの不幸の連鎖に1つ心当たりがあった。
きっとこれは祖父の呪いだ。
つづく